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陶の言霊 現代文芸陶板展 開催報告

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開催概要

書道の魅力を伝えるために

 「書の伝承展」開催の日、前日まで日本列島上空に停滞していた台風はようやく過ぎ去り、鎌倉は晴天に恵まれていました。 夏本番をむかえ、市街では観光地らしい賑わいをみせています。 古くから多くの書人に愛されてきたこの地で、書道の魅力を一人でも多くの人に伝承していくため全国各地から77点もの優秀作が寄せられました。
 会場となる鎌倉芸術館は1993年の開館以来、市展の会場としても利用されるほか、多数の著名アーティストたちが公演を行ってきた場所でもあり、鎌倉市民のみならず、市外からも多くの人が足を運ぶ芸術文化の発信地として知られています。 モダンなデザインが印象的な外観とは対照的に、館内に入ると竹林をあつらえた中庭が古都の静謐な雰囲気を感じさせてくれます。

 本展が開催されるギャラリースペースでは、床に三ヶ所小さな枯山水を作庭し、落ち着いた空間を演出いたしました。枯山水は、水を使わずに石や砂だけで山水の風景を表現する日本独自の庭園様式です。色彩豊かな絵画の世界を花の咲きほこる庭と例えるならば、墨と余白がすべてを語る書道の世界は、水を使わずに海を表し、草花を植えずに山を表す枯山水の美学に通ずるものがあるでしょう。さらに作品を掛けるパーテーションには黒の格子を用いることで作品ごとの輪郭をより際立たせるとともに、会場全体で墨の芸術に対する敬意を表しました。
 今回展示された77点の作者は皆、本来それぞれの会に属しており、会の設けた規定やルールの中で出展しています。本展はそのイメージを払拭すべく会の垣根を越え、普段共演し得ない全国の書家が一堂に会し軸や額、小品から大作までバラエティ豊かな作品が並び、来場者一人ひとりが自分の気に入った作品を見つけられるような、しがらみの無い自由で解放された書道展になったと言えます。

アンケート結果

アンケート結果から

 回収させていただいたアンケートは計157枚。最年少は9歳、最高齢は87歳と、実に幅広い世代からご意見を頂戴することができました。
 アンケートを拝見させて頂くと、書道のイメージを問う質問では「日本独自の美」「美しい字には内面があらわれる」「見ていると心が落ち着く」といった良いイメージが次々と挙げられる一方で、「難しそう」「地味で堅そう」「高尚で敷居が高そう」等の、敬遠するような回答も多く見られました。
 しかし、本展の感想については、美しい字を前に心が凛とする感覚を心地よく感じていただいたという声や、想像以上の書の表現の多様性に驚きイメージが変わったというお言葉も多数いただきました。また、会場の演出にもご賛同のお言葉をいただけ、意外にも若い世代から「かっこいい」「落ちつく空間」とご支持頂けました。
 そして、中でも特に多かった感想は「自分でもやってみたいと思った」というお声でした。若い世代を中心に、今まで書道に興味のなかった方々が本展をきっかけに筆を持ち、この伝統文化をさらに未来へと伝えていけるならば、それこそが本展の何よりの収穫だと弊社スタッフ一同感激いたしました。
 この度回収させていただいたアンケートを今後の参考として、これからも書道界の活性化のため邁進していく所存でございます。
 最後になりましたが、本展の成功はひとえにご参加頂きました皆様方のお陰でございます。改めて、心より感謝申し上げます。

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