イベント情報

トップページ > イベント情報 > 現代文芸陶板展 陶の言霊 開催報告
陶の言霊 現代文芸陶板展 開催報告

開催報告書PDFのダウンロードはこちらから

開催概要

好天に恵まれた鎌倉市

 東日本を襲った大震災から約2ヶ月、5月の鎌倉は少しずつ観光都市としての活気を取り戻していました。この時期としては暑いほどの陽気に恵まれ、自然豊かな鎌倉の緑が青天に映えるような清々しさの中、文芸陶板展「陶の言霊」は開催の日を迎えました。
 会場となる鎌倉芸術館のある大船駅周辺には小学校から大学までたくさんの学校があります。そのため、平日にはまだ新学期まもない学生たちの若さ溢れる活気が街中で感じられるようです。
 鎌倉芸術館は1993年の開館以来、市展の会場として利用される他、多数の著名アーティストたちが公演を行ってきた場所でもあり鎌倉市民のみならず、市外からも多くの人が足を運ぶ芸術文化の発信地として知られています。

 モダンなデザインの外観が印象的な建物の中に入ると、開放感のあるエントランスホールの先に竹林をあつらえた中庭が見えてきます。その中庭を囲むようにギャラリーが配置され、廊下のどこからでも見える竹林は、現代的な建物の中にいながらにして、古都の静謐な雰囲気を感じさせてくれます。
 ギャラリー内は白壁のシンプルな内装で、白い展示台に黒枠に収まった陶板を配置していくだけという無駄をそぎ落としたシンプルな展示を心掛けました。観る人に先入観を持たせず、真っ白な気持ちで作品と向き合ってほしいという願いを込め短歌、俳句、川柳合わせて307点となる陶板作品を展示しました。わずか23㎝四方の陶板ですが、白くかがやくその一枚一枚には、それぞれの作品世界が存在し観る者の感性を刺激します。
 現代の陶板技術は退色劣化が少なく、文化財の記録保持としても近年注目が高まっていますが、文芸作品の魅力を伝えていくための新たな可能性として本展の開催をその第一歩としました。

アンケート結果

アンケート結果から

 世代分布を見ると、10代が41人と一番多かったのは、近隣の学生たちが多く足を運んでくれたおかげです。また50代以上の来場者の中には、ご自身も文芸が趣味だという方が多く大変熱心に鑑賞していただきました。
 来場者の中での文芸経験者は約半数という結果になりましたが、若い世代からも「学校の授業でやったことがある」という声が多く聞かれました。
 文芸のイメージを問う質問では、「日本独自の優雅な芸術」「世界に誇れる文化」「感性の豊かさ」「言葉の美しさ」といった良いイメージが次々と挙げられる一方で、「難しそう」「自分にはとてもできそうにない」「高齢者がやるもの」等の、敬遠するような回答も多く見られました。
 しかし、本展の感想については「普段、観る機会のない展覧会に来てみて良かった」「意外と面白かった」というお言葉を多数いただきました。「絵があったのでわかりやすかった」という意見もあり、解れば面白いものなのだという事が伝えられたのは何よりです。学校の授業で習うものとはまた違った現代作家の感性に多くの人が共感を抱いたようでした。
 文芸人口の世代分布は一般的にイメージされる通り、高齢化が進んでいるのが現状です。しかし、この日本独自の言葉の芸術は決して古くひなびたものではなく、いつの時代も、どの世代にも新鮮な感動を与えることができるのです。弊社スタッフは本展を通じてその文芸の持つ魅力を再認識することができました。また同時に、それはまだまだ積極的にアピールしていく必要があると痛感いたしました。
 弊社にとっては初の展覧会でもあり、到らぬ点もあったかと存じますが、今回頂いたご意見を参考にこれからも文芸業界の活性化のため邁進していく所存であります。
 最後になりましたが、本展の成功はひとえにご参加頂きました皆様方のお陰でございます。改めて、心より感謝申し上げます。

お問い合わせフォームへ 電話番号:03-5774-7321