イベント情報

トップページ > イベント情報 > コトノハの一服 開催報告
コトノハの一服 開催報告

開催概要

羽田空港での文芸茶筒展『コトノハの一服』開催

 日毎に寒気が増し温かいお茶が恋しくなる霜月、羽田空港にて文芸茶筒展『コトノハの一服』が開催されました。
 話題を呼んだ新国際ターミナルビルの開業から一年が経ち、空港内では一周年を祝う「世界と絆、結んで一年」のキャッチコピーを記した垂れ幕が、随所に施されていました。羽田は今や人気観光名所の仲間入りを果たし、渡航者や空港目当ての観光客らで連日華やかな賑わいを見せています。
 人々が足早に行き交う出発ロビーから、フロア中央のエスカレーターで4階江戸小路へと上っていくと、すぐ右側が本展の会場となります。正面奥には赤い鳥居が印象的な江戸舞台を望み、そこから左右に広がるように飲食店が軒を連ねます。本展会場は江戸の街並みを再現したこのフロアの演出にならい、老舗の商家をイメージしたあつらえとしました。
 茶筒に巻かれた和紙の柔らかな風合いをいかすため、漆黒の展示台で三方を囲い、その上に虹の配色に並べられた332点の作品を展示しています。
 女流書家・冨谷千恵の直筆による文字は、曰く「並べてみたときの竹林のような清々しさ」をイメージして書かれています。女流らしい気品と優しさを兼ね備えた筆使いはもちろんのこと、茶筒全体をゆったりと使った構成は、文字を追うテンポに適度な緩急を与え、作品一つひとつの持つ個性を最大限に引き出すような仕上がりとなりました。
 現代文芸作家による日本語芸術の魅力をより際立たせる為、空港というシチュエーションと老舗茶舗の銘茶、そして書道の味わいも加わり、『コトノハの一服』は今までにない新しい試みの文芸展になったといえます。

 

アンケート結果

アンケート結果から

 会場では来場者を対象にアンケート調査を実施し、計104枚のご回答を戴きました。
 今回の展覧会にあたっては、事前に羽田近郊である東京都及び神奈川県下にて、結社誌等でご活躍されている詩歌愛好者の方々に、本展のご案内のお手紙を送らせていただいておりました。
 その甲斐あって、会期中には関係者以外の詩歌愛好者にも数多くご来場頂き、幅広くご意見ご感想を賜ることができました。
 また、詩歌経験がなく、ふらりと立ち寄られたという方も、現代的な句に刺激を受けたり、情緒ある大和言葉に感嘆されたりと、詠み人によって大きく異なる詩歌の表現を満喫されたようでした。気に入った作品を見つけ、売ってほしいと仰る方も少なからずいらっしゃいました。
 そして、詩歌作品自体への高い評価以外にも、国際空港での開催という試みや老舗の銘茶とのコラボレーションという珍しさ、直筆の書を施した茶筒の装飾についてなど、さまざまな角度から本展へのご賛同のお言葉を頂けたことは誠に有難いかぎりです。
 アンケートを拝見させていただくと、総じて「日本文化は素敵だ」、「日本人でよかった」等の記述が多くみられたようです。今は世界と日本との距離がどんどん縮まり、文化の垣根も低くなってきています。飛行機に乗れば世界中どこへでも行け、テレビやパソコンを使えば遠く離れた国の出来事を知ることも簡単です。私たちは毎日、洋服を着て、洋食を食べ、紅茶や珈琲を飲むという生活が当たり前の時代になりました。しかし、そんな時代だからこそ、ふと立ち止まって我が国の文化を見直してみる一服のゆとりが大切なのだと思います。本展を機に、少しでも詩歌に興味を持つ人が増え、詩歌芸術の発展へとつながれば幸いです。

 この度回収させていただいたアンケートを今後の参考とし、これからも文芸業界の活性化のため邁進していく所存であります。
 最後になりましたが、本展の成功はひとえにご参加いただきました皆様方のお陰でございます。改めて心より感謝申し上げます。

お問い合わせフォームへ 電話番号:03-5774-7321