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文芸提灯展「言ノ葉の灯」 in 東京スカイツリータウン® 開催報告

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開催概要

伝統の水府提灯を優しく彩る現代詩歌の叙情

 初夏の眩しい日差しに照らされて、銀色に輝く東京スカイツリータウンにて、5月31日から6月2日の3日間、「文芸提灯展 言ノ葉の灯」が開催されました。
 この5月に東京スカイツリータウンは、開業1周年を迎えたばかり。メディアはあらためてその衰えぬ客足を報じ、「この1年で国民の3分の1が訪れた」と喧伝される商業施設ソラマチでは1周年感謝イベントや記念商品の販売など、お祝いムードに沸いていました。
 そんなソラマチの5階、Japan Experience Zoneと呼ばれるフロアの一角にあるシックな外装のギャラリースペースが本展の会場です。黒枠の格子戸をあつらえ和モダンな印象に仕立てた受付前を通り、左手に進むと、その奥に照明を落とした展示スペースが広がります。300平方メートル超の空間に、8つの円柱形の展示台をランダムに配し、その上に灯りをともした文芸提灯が輪を描くようにして並べられました。それぞれに詩歌が記された総数305点もの提灯の灯が、暗闇にゆらめく光景は幻想的ともいえる美しさです。
 本展で展示された提灯はすべて、水府提灯の老舗、鈴木茂兵衛商店とビジュアルデザイナー、ミック・イタヤ氏との共同開発による「SUZUMO提灯MICシリーズ」が起用されました。水府提灯の堅牢さはそのままに、ミック氏が自然界の中にある形をモチーフにデザインしたという現代アートのような造形が特徴の新感覚の置き型提灯です。雲や鳥、雫や蕾など、さまざまな形の提灯一つひとつには、そのなだらかな曲線に合わせ、流れるような筆文字で現代詩歌がつづられています。和紙をとおして伝わる優しい光が言ノ葉の一語一語をそっと包みこむような、温もりを感じさせてくれる仕上がりとなりました。
 日本の灯籠流しや外国のランタン祭りのように、古来より人々は火をともした灯りにさまざまな想いを込めてきました。そんな歴史を受け継ぎながらも、進化する日本の創造力が伝統と融合した今回の展覧会は、現代詩歌の未来に新たな可能性を開くような、有意義な機会にできたのではないかと感じております。

「「言ノ葉の灯」に寄せて

 暗い夜道を照らす提灯は、夜を行く人の足元を明るくする。闇の中で提灯の灯を見る人は、その希望をたたえた光に寄り添う。一緒に歩こう。
 ぼくがデザインさせていただいた提灯に、これ程まで色々な言ノ葉が舞い、佇み、顔をほころばせ、目頭を熱くする機会があろうとは思いませんでした。提灯の灯に言ノ葉のきらめきが重なって美しく、ありがとうと感謝の気持ちが優しく身を包みます。参加の皆様の心が現れて輝く、生き生きとした提灯と会場になりました。
 俳句と和歌の力が、過去から現在、そして未来を照らし出すものだと深く感じたのです。皆様、ありがとうございます。「言ノ葉の灯」でご一緒させていただき光栄に思います。表現の世界を共に歩む者として。

ミック・イタヤ(ヴィジュアルデザイナー)

アンケート結果

アンケート結果から

 会場では、ご来場の皆様にアンケートによるご意見・ご感想を頂戴し、計335件にのぼる回答をいただきました。今回は3日間という短い会期の展覧会ではありましたが、総来場者数はのべ1643人を記録。アンケート回答結果をみましても、東京ソラマチ効果か、老若男女問わず幅広い方々に詩歌鑑賞を楽しんでいただけたことが窺えます。
 「普段あまりこういうものを見ないが、ソラマチという場所柄、すんなり入れた」「スカイツリーの混雑とのギャップもあり、落ち着いた一時を過ごせた」などのお言葉が多数寄せられました。
 また、提灯の進化にあらためて日本のモノづくりを見直されたという方も多く、その実用性やアート性を高く評価する声が多く挙げられています。「提灯という文化を身近に感じることができた」「子どもも気に入ったようだった」と、伝統工芸の魅力に触れるよい機会としていただいたようです。
 そして、「水府提灯と文芸作品の組み合わせをどう思いますか?」という問いには、約86%もの方が「とてもよい」と回答しています。「実際鑑賞して、古風一遍ではなく、新しさを感じる出会いだと思った」などのご賛同をいただきました。
 提灯や詩歌は、いずれも無駄なものが削ぎ落とされた日本独自の美学です。普段生活の中ではなかなかその味わいを楽しむ機会を持てない方々にも、広くその魅力を伝えていきたいからこそ、本展に多くの人が足を運んでいただいたことは誠に喜ばしい限りです。最後になりましたが、本展の成功はひとえにご参加いただきました皆様のおかげと存じ、あらためて心より感謝申し上げます。

※この展示は東京スカイツリーの運営会社と直接係わりがあるものではございません。

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