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平安神宮奉納小丸屋琳派展「神楽の言ノ葉」2014年11月28日(金)〜30日(日)平安神宮 額殿

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開催概要

紅葉の京都を彩る文芸扇子の優雅な美

 紅葉深まる晩秋の京都。一年のなかで最も京都が美しく彩られるこの時期に、平安神宮にて平安神宮奉納小丸屋琳派展「神楽の言ノ葉」が開催されました。
 平安神宮は明治28年、雅やかな日本文化を象徴する平安京の姿を後世に伝えるため、四海平安の祈りを込めて創建されました。丹塗りの柱や碧瓦を葺いた壮麗な社殿は、かつての平安京の正庁である朝堂院の様式を復元したもので、在りし日の平安京の姿を彷彿させてくれます。
 大鳥居が構える神宮通をたどり、正門である應天門をくぐると、境内に入ってすぐ左手に見える入母屋造りの建物が本展会場となった額殿です。額殿は普段より奉納された額や絵馬を掛け置くための場所として用いられ、「絵馬堂」とも呼ばれています。本展会期中は、ここに紅白幕を張りめぐらして奉納のための設えとしました。
 額殿の内部は、格子の天井板までもが朱色に彩られた艶やかな空間です。この四方の壁にぐるりと添わせるようなかたちで展示台を配し、その上に総数305点もの、きらびやかな文芸扇子が並べられました。
 また、中央展示台には、本展の扇子制作にもご尽力いただいた京都の老舗、小丸屋によるオリジナル琳派扇子が展示されました。
 琳派とは、桃山時代後期に興った芸術上の流派のひとつで、2015年が流派の創始から400年目にあたることから現在、京都を中心にさまざまな記念事業が展開されています。これに伴い、小丸屋より琳派の特徴である大胆な構図や豊かな装飾性などをとり入れた贅沢なオリジナル扇子が発表され、このたびの共同展示となりました。
 そして、本展で展示された文芸扇子305点においても、すべてこの琳派の技法をとり入れるかたちで制作されています。金箔揉地に鮮やかな色使いで添えられた挿絵は、数多くの寺社奉納をなされてきた絵師、寺岡多佳氏が1点1点丹精込めて描き上げたものです。これにプロの書家が詩歌を揮毫し、装飾芸術の華といわれる琳派の名に恥じない艶やかな仕上がりとなりました。その扇子上にあらわされた詩歌世界は、さながら、一瞬の心情を感性で装飾し大胆に構築した〈言ノ葉の琳派芸術〉といえるかもしれません。
 会期中には、寺岡多佳氏が来場し、自ら絵の解説に立ってくれたほか、初日には舞妓さん芸妓さんらも来場し、会場に華を添えました。
 京の豊かな伝統文化に彩られ、「神楽の言ノ葉」はご祭神を喜ばせ、末永い詩歌繁栄を祈願するにふさわしい贅沢で気品あふれる文芸展となりました。

 

アンケート結果

アンケート結果から

 会場では、来場者を対象にアンケート調査を実施し、計139件のご回答をいただきました。
 本展には、平安神宮を訪れた多くの参拝者にお立ち寄りいただくことができ、詩歌愛好家のみならず、たくさんの方々に広くその魅力をアピールすることができました。平安神宮における文芸奉納展の開催は史上初の試みでもありましたが、「平安神宮の雰囲気に合っている」「旅のよい思い出になった」など、好意的なご意見が多く寄せられていました。
 また、琳派の装飾性をとり入れた扇子については、「華やかさに感じ入りました」「家にも飾りたい」等の声が寄せられており、ひとときの眼福を得る機会としていただけたようです。なかには20代を中心とする若い世代からのご感想として、「新しいと思った」という声などもありました。
 詩歌作品1点1点についてのご感想も数多く寄せられており、「心情がよく分かり、思わずクスリとしてしまった」など、具体的なコメントを多数頂戴しております。
 このたびのアンケートでは、総じて〈雅(みやび)〉という言葉を用いて語られるご回答を多く拝見しました。〈雅〉とは、風流を解し、おおらかで優美であること。本展を通じ、多くの方々にそのように詩歌鑑賞を楽しんでいただけたことはこのうえない喜びでございます。これもひとえに、ご参加くださいました皆様のおかげと存じ、あらためて心より感謝申しあげます。

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