イベント情報

トップページ > イベント情報 > 文芸秀衡塗展「みちのくの言ノ葉」
文芸秀衡塗展「みちのくの言ノ葉」2016年10月26日(水)〜30日(日)中尊寺 かんざん亭開催報告

開催報告書PDFのダウンロードはこちらから

開催概要

黄金郷・平泉を彩った風雅な美の世界

 日ごとに秋深まる10月の平泉。寺院の木々も少しずつ色づきはじめ、歴史豊かなこの地にいっそうの趣を与えています。そんななか、中尊寺では平泉に伝わる漆工芸の秀衡塗と現代詩歌を融合させた文芸秀衡塗展「みちのくの言ノ葉」が開催されました。今年(2016年)は平泉が世界文化遺産に登録されて5周年にあたる特別な年としてさまざまな記念行事やイベントがおこなわれましたが、本展もその一環として催されたものです。
 樹齢300年の老杉が木陰をつくる中尊寺の参道をのぼり、本堂、金色堂を過ぎて境内を奥へと進むと、本展会場となったかんざん亭へとたどり着きます。
 場内には、秋のみちのくをイメージした装花が飾られ、中央と三方の壁面に沿って総数296点の文芸秀衡塗が華やかに展示されています。奥州藤原氏の栄華をいまに伝える秀衡塗は、朱漆や金箔を用いて描く独特の図柄が最大の特長です。本展でも、飾り盆の縁を彩るように金の有職菱紋や朱の雲紋、草木花などが格調高く装飾されました。そして、その内側では深く艶やかな漆黒から浮かびあがるように、美しい金文字で現代詩歌が記されています。言ノ葉そのものを引き立たせるように凝らされた贅沢な意匠が現代詩歌に風格を与えつつも、一語一語に込められた想いに真摯に向きあえるような端麗さを感じる仕上がりとなりました。
 熟練の職人たちによる、精緻な技巧で金粉を盛った文字による詩歌は観る者の心をつよく惹きつけ、会場でもその印象深さに感嘆する声が多く聞かれました。
 黒と朱だけを基調に言ノ葉の輝きそのものを強調した文芸秀衡塗が、よりじっくりと作品世界に思いを馳せる効果をもたらすかのように、来場された方々はゆったりとした様子で詩歌鑑賞を楽しんでいました。このたびの出展作には、家族との触れあいや自然を詠んだものなどに加え、平泉や中尊寺、先の災害からの復興といった、みちのくにちなんだテーマを扱った作品も多く、皆それぞれに心に響く詩歌を見つけていただけたのではないでしょうか。
 奥州藤原氏とも交流のあった歌僧・西行法師や、「おくのほそ道」の旅で訪れた俳人・松尾芭蕉など、平泉は古来より文人たちにゆかりの深い地でもあります。本展では、奥州平安文化の風雅さに抱かれて、現代詩歌の瑞々しい感性をこの地にお届けすることができたのではないかと感じております。

中尊寺では平泉に伝わる漆工芸の秀衡塗と現代詩歌を融合させた文芸秀衡塗展「みちのくの言ノ葉」が開催されました。

アンケート結果

アンケート結果から

 会場では、来場者を対象にアンケート調査を実施し、計185件のご回答をいただきました。
 本展では、中尊寺を訪れた多くの参拝者にお立ち寄りいただくことができ、詩歌愛好家のみならず、たくさんの人に広くその魅力をアピールすることができました。
 アンケートでは、「平泉らしい催しだった」「金色堂のある中尊寺にふさわしい豪華な展覧会だった」など、この地での開催を歓迎するコメントを多くいただきました。
 また、秀衡塗と現代詩歌の組み合わせに関して、「とてもマッチしていて心に沁みた」「詩歌に合わせて縁の絵柄が違っているのがよかった」といった言葉が多く見られ、その相乗効果を存分に感じていただけたようです。
 詩歌作品についてのご感想も多く寄せられ、「場所柄、平泉を詠んだものには感じいった」「どれも甲乙つけがたく良い句だった」などさまざまなコメントを頂戴しております。
 本展では来場された方それぞれに、詩歌と伝統工芸の魅力に触れるひとときを味わっていただき、良き旅の思い出としていただけたのではないかと感じております。最後になりましたが、本展の成功はひとえにご参加くださいました皆様のおかげと存じ、心より感謝申しあげます。

詩歌と伝統工芸の魅力に触れるひとときを味わっていただきます。
お問い合わせ お問い合わせフォームへ 電話番号:03-5774-7321