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文芸金箔展「加賀の言ノ葉」2018年6月8日(金)〜10日(日)金沢城公園 河北門 開催報告

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開催概要

金沢城を華やかに彩る文芸金箔の輝き

 2018年6月、梅雨入りを迎えた金沢にて文芸金箔展「加賀の言ノ葉」が開催されました。
 兼六園からお堀通りを渡り、重要文化財である石川門口から金沢城公園へと入園すると、すぐ正面に見えてくるのが本展会場となった河北門です。11mの欅の梁が支える河北門は近づくほどに迫力が感じられ、実質的な表門であった時代をうかがい知ることができます。2010年の再建時に特設された階段を上って2階へと足を運ぶと、能登ヒバの香りが清々しく香る櫓内部が本展の展示スペースです。
 白い和紙であつらえた展示台を4列に配し、その上に総数154点もの文芸金箔陶板が整然と並べられました。金沢の金箔作りは前田利家公の頃より受け継がれ、現代では国内シェア98%を誇ります。古くより美術品や工芸品に風格を与えるため広く重用されてきた金沢箔の燦たる黄金の輝きが、櫓奥までずらりと並び光を放つそのさまはまさに圧巻の光景となりました。
 来場者が最初に目を奪われるのは、何といっても文芸金箔陶板の豪華な意匠です。熟練の職人の確かな技術による美麗な装飾に多くの人が感嘆していました。
 金箔の輝きのなかには桜や紫陽花、月と雲、雪吊りなど四季折々の風景が描かれています。写実的な筆致と艶やかな色彩が特徴の加賀友禅特有の絵柄は、見るほどに言ノ葉の情景への想像をかきたててくれるかのようです。金箔に濃い目の墨痕が鮮やかに映え、来場者らは色紙や短冊に記したときとはひと味ちがう文芸金箔陶板の趣をじっくりと鑑賞していました。子ども連れでいらっしゃった方も多く、一作ごとに「光景が目に浮かぶね」などと家族で話しながら作品に親しまれている様子が見られ、印象的でした。
 本展で目指したのは、一部の詩歌愛好家だけでなく、より多くの方々に詩歌の魅力に触れてもらうための文芸展です。古くから「豊かさ」や「不変」の象徴とされてきた金の輝きによって、言ノ葉の芸術は人々の視覚にうったえ惹きつける華やぎを得ることができたのではないでしょうか。
 金沢の歴史と伝統が育んだ淑やかな美意識をふんだんに取り入れて、「加賀の言ノ葉」は詩歌の魅力と心静かに向きあえる趣深い文芸展となりました。

梅雨入りを迎えた金沢にて文芸金箔展「加賀の言ノ葉」が開催されました。

アンケート結果

アンケート結果から

 本展では、会期に合わせて地元新聞で紹介されたこともあり、地元の詩歌愛好家をはじめ多くの方々にご来場いただくことができました。また、会場となった河北門が金沢城公園の観光ルートとなっていること、バリアフリー構造でどなたにもご入場いただきやすかったことなども盛況を呈した要因かと存じます。
 アンケートでは、地元の方の声として「金沢箔と加賀友禅がひとつになったものを見るのは初めてだが、とても贅沢な試みだ」「前田家十四代が守ってきた工芸の技が現代でこのように活用されて誇らしい」といった感想が多く見られました。
 また、詩歌作品については「もっと難しいかと思っていたが、見ていて楽しかった」「季節の情景や小さい頃の記憶が思いだされるものもあり、懐かしく心落ちつく気分になった」など、さまざまな感想が寄せられていました。
 本展では、見た目にも豪華で気品ある装飾を詩歌に施したことで、老若男女問わず幅広い世代の方々にその魅力を効果的にアピールすることができたのではないかと感じております。最後になりましたが、本展の成功はひとえにご参加くださいました皆様のおかげと存じ、あらためて心より御礼申しあげます。

地元の詩歌愛好家をはじめ多くの方々にご来場いただくことができました。
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