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文芸提灯展「言ノ葉の灯2018」2018年7月1日(金)〜3日(日)コレド室町3〈橋楽亭〉 開催報告

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開催概要

現代詩歌と水府提灯の灯が叙情的に調和

 梅雨があけて、早くも盛夏の陽光となった7月初旬、東京日本橋にて「言ノ葉の灯2018」が開催されました。
 会場となったのは近年、日本橋の新たなランドマークとして注目を集めるコレド室町です。老舗の名店や厳選された店舗だけを集め、日本橋らしい格式を売りにしたこの商業施設は、開業以来着実にリピーターを増やす話題の人気スポットとなっています。そんなコレド室町内にある和のイベントスペース〈橋楽亭〉が、このたびの展示会場となりました。
 日本家屋風の造りになった橋楽亭の40畳超の大広間にて、室内の照明を落とし、そこに提灯の灯りを灯すかたちで文芸提灯140点がずらりと並べられました。広間の中央には、草月流の生け花が大胆に活けられています。型にはまらず、個性を重んずる草月流の生け花と薄闇に揺らめく文芸提灯の灯で、会場は非日常を感じさせる幻想的な空間となりました。
 今回の展覧会で展示された提灯は、すべて水府提灯の老舗である鈴木茂兵衛商店とヴィジュアルデザイナーのミック・イタヤ氏との共同開発による「SUZUMO提灯MICシリーズ」が起用されています。これは、水府提灯のもつ堅牢さはそのままに、ミック氏が自然界のなかにある形をモチーフにデザインしたという置き型提灯です。本展にも雲や星、蕾や鳥など、まるで現代アートのような造形の提灯が揃えられています。
 提灯の表面には、そのなだらかな曲線に合わせて、流れるような筆文字で現代詩歌がつづられています。和紙を通して伝わるやさしい光が、言ノ葉の一語一語をそっと包み込むような温もりのある仕上がりとなりました。
 文芸提灯が並ぶ大広間へ足を踏みいれると、来場者の多くがその幻想的な光景に感動や驚きの反応を示されます。「外の暑さや都会の喧騒を忘れさせてくれる」との声が多く聞かれ、灯の揺らめく空間に非日常を感じていただけたようでした。
 そして、最初の驚きが去ると、自然と視線は詩歌へと移っていきます。静かな雰囲気の会場のなか、提灯の灯が言ノ葉の情景を浮かびあがらせているかのように、多くの人がじっくりと詩歌の一つひとつを鑑賞していました。
 日本の灯篭流しや外国のランタン祭りのように、古来より人は灯りにさまざまな想いを込めてきました。本展においても、現代詩歌と灯のもつ神秘性とが調和しあい、ほかにはない叙情的で趣深い文芸展をご提供することができたのではないでしょうか。

東京日本橋にて「言ノ葉の灯2018」が開催されました。

アンケート結果

アンケート結果から

 このたびは3日間という短い会期ではありましたが、たいへん多くの方々にご来場いただくことができました。日本橋という土地柄、年齢層はやや高く、文芸と伝統工芸の融合という本展の試みにご興味を持たれる方が多かったことが、ご好評いただけた一因ではないかと考えております。
 会場で実施したアンケートを拝見しましても、大多数の方が文芸と水府提灯の組み合わせについて「とてもよい」と回答されています。とくに「ゆらゆらと揺らぐ灯りが感情のように思えてくる」など、LEDとは思えぬ幻想的な光が言ノ葉をよりいっそう味わい深くしていたようでした。
 詩歌作品一つひとつにつきましても、「作者の心情がよく伝わってきた」「話しかけられているようで胸に響いた」などの感想が寄せられており、詩歌に込められた想いが来場者の心に深く届いていたようです。
 また、「現代的な内容のものもあり、詩歌のイメージが変わった」「日頃あまり目にしたことがなかったが、じっくり読む機会が持てて意外に楽しめた」などのコメントも多く見られました。これまで詩歌に縁遠かった方たちにも、存分にその魅力を感じていただけたのではないでしょうか。最後になりましたが、本展の成功は皆様のおかげと存じ、あらためて心より御礼申しあげます。

日本橋という土地柄、年齢層はやや高く、文芸と伝統工芸の融合という本展の試みにご興味を持たれる方が多かった
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