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瑞巌寺文芸展2020「みちのくの言ノ葉」 2020年10月24日(土)〜26日(月)瑞巌寺 開催報告

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開催概要

瑞巌寺を彩る詩歌と美術のハーモニー

 高く澄みきった空と海に浮かぶ数多の島々が美しい秋の松島。日本三景のひとつでもあるこの景勝地にて昨年10月、瑞巌寺文芸展2020「みちのくの言ノ葉」が開催されました。
 会場となった瑞巌寺は平安時代、慈覚大師円仁によって開創された延福寺がその前身とされ、鎌倉時代には円福寺と名を変えて幕府の庇護のもとに繁栄。しかし戦国時代を経てしだいに衰退し、これを伊達政宗が当時の技術の粋を集めて再興した東北随一の古刹です。かつては松尾芭蕉も「おくのほそ道」の旅で松島来訪の折に参詣しました。
 今回の展覧会では短歌・俳句・川柳などの伝統的韻文と現代の詩をふたつの区画に分け、密を避けるかたちで展示がおこなわれました。
 まず、国宝に指定されている庫裡から入り廊下を進むと、大書院と呼ばれる奥の間につながります。
 庫裡は慶長14年(1609)に本堂などとともに政宗によって造営された建物で、禅宗寺院でおもに台所の役割を担います。
 大書院はふだん写経会などに使われる大広間で、ここに現代の短歌・俳句・川柳作品270点が展示されました。
 これらは宮城県の指定伝統工芸である玉虫塗の盾に装飾されており、その豊麗な色調が独特の風合いを醸しだしています。文字どおりタマムシのごとく光の加減で変化する発色と光沢が特徴の玉虫塗が、言ノ葉の情景にいっそうの深みと品格を漂わせる仕上がりとなりました。
 一方、現代詩40点が展示されたのが、庫裡の向かいに建つ青龍殿のエントランスです。
 青龍殿は平成7年(1995)に新築された宝物館で、国の重要文化財である本堂障壁画群や伊達家から寄進された美術工芸品などを収蔵・展示しています。
 今回ご紹介した現代詩には、その作品世界に寄り添うようプロのイラストレーターが描き下ろしたイメージイラストをあしらい、アートパネルとして仕立てております。瑞々しくも柔らかな色彩の装画が人々の目を惹きつけ、詩の世界へと優しく誘う役割を果たしていました。
 昨春の緊急事態宣言下ではさすがの松島も閑散とした雰囲気でしたが、夏から秋にかけて人出が戻りはじめ、会期中はほぼ例年の賑わいをみせていました。
 本展にも観光客をはじめ、地元の詩歌愛好家など多くの方が訪れ、言ノ葉の豊かな魅力に心うるおうひとときを過ごされていたようです。
 瑞巌寺は伊達政宗の菩提寺でもあり、伊達家ゆかりの品々を目あてに訪れる人も多いお寺です。徹底した美意識と高い文化的素養で知られた政宗ですが、本展はそんな政宗ゆかりの地にふさわしい雅趣に富んだ文芸展となったのではないでしょうか。

瑞巌寺にて瑞巌寺文芸展2020「みちのくの言ノ葉」が開催されました。

アンケート結果

アンケート結果から

 会場では来場者を対象にアンケートを実施しましたが、その回答では「たまたま立ち寄ったがいい時間を過ごすことができた」「旅行で訪れたがたくさんの作品と出会えて、来てよかった」などの言葉が数多く寄せられております。
 また、玉虫塗の文芸盾については「華やかで言葉が際だつ」「玉虫塗に書いてあるとは新鮮」と、その調和を称賛する声が多くみられました。
 一方、詩のアートパネルには「家に飾ってあったらなごみそう」「温かい色味に言葉が重なり、よかった」などのコメントがあり、親しみをもってご覧いただいた様子が伝わってきました。
 その他、個々の文芸作品についてもさまざまな感想をいただいております。とくに10代・20代の若い世代からの回答に、詩歌に親しむことの楽しさが記されていたのはたいへん喜ばしいことです。
 最後になりましたが、本展の成功はご参加くださいました皆様のおかげと存じ、あらためて心よりお礼申しあげます。

「たまたま立ち寄ったがいい時間を過ごすことができた」「旅行で訪れたがたくさんの作品と出会えて、来てよかった」など、さまざまなコメントが寄せられました。
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